こんにちは、Web制作会社スリーディープラスの制作忍者、サンディーです。名刺交換の場で、紙の代わりにカードをスマホにかざして名刺を渡す方法があります。いざ調べると「デジタル名刺」「スマート名刺」「NFC名刺」と呼び名がばらばらで、サービスの数も多くあります。どれも同じに見えて違いが分かりにくい、というのが正直なところだと思います。
この記事では、主要なデジタル名刺サービス9つの公式サイトを一つずつ確認し、提供形態・月額の有無・編集方法・URLの持ち主・法人プランの有無を表にしました。そのうえで、日ごろサイトやURLの「あとあと」を見ている制作会社の立場から、選ぶときの軸を6つにまとめています。忍者は影から観察するのが本業ですので、どのサービスも斬りません。事実だけを並べます。
価格はすべて2026年10月時点で、公式サイトに明記があるものだけです。確認できなかった項目は「記載なし」としました。

デジタル名刺サービスは3つのタイプに分かれる
サービス名を並べる前に、まず地図を持っておくと迷いにくくなります。かざすと情報が表示される仕組み自体は、NFC名刺の基礎記事で図を使って説明しています。
タイプ1 カード+運営会社のプロフィールページ型
NFCチップ入りのカードを買い、運営会社が用意したプロフィールページに名前・肩書き・SNS・連絡先を登録して使う形です。プレーリーカード、MEETタッチ名刺、ENカード、eBizCard、digimeなどがこれにあたり、ページのURLは運営会社のドメインの下に置かれます。
タイプ2 名刺管理アプリ型
名刺管理アプリの中にデジタル名刺の機能が入っている形です。代表はEightで、アプリに登録した名刺情報をQRコードやカード(My Eight Card)で相手に渡せます。受け取った名刺もアプリにたまるので、「渡す」と「ためる」が一か所で完結します。海外のBlinqもアプリ中心の設計です。
タイプ3 制作会社が作る個別ページ型
Web制作会社が、券面とかざした先のページを個別に作る形です。ページをWebサイトと同じように作るので、見た目を自由に設計できます。私たちのミカタ名刺(MIKATA CARD)もこのタイプで、後半で紹介します。
補足 カードだけを買い、かざした先は自分で用意する形
カード本体だけを販売し、リンク先URLは買った人が用意する形もあります。ENICAやTill Cardがこれにあたります。自社サイトやlit.linkなどを設定するのでページの持ち主は自分ですが、ページ制作は含まれません。

主要9サービスの事実整理(2026年10月時点)
各サービスの公式サイトで確認できた内容です。価格は公式の表記のままです。
| サービス | 運営会社 | カード代 | 月額 | ページの編集 | URLの持ち主 | 法人プラン |
|---|---|---|---|---|---|---|
| プレーリーカード | Studio Prairie | 3,980円(税込)〜 | 個人0円/法人は要問い合わせ | マイページ(ブラウザ) | 運営会社 | あり |
| Eight/My Eight Card | Sansan株式会社 | 記載なし | アプリ無料、プレミアム600円 | Eightアプリ | 運営会社 | あり(Eight Team) |
| MEETタッチ名刺 | MEET Co., Ltd. | 個人2,980円〜/法人1,980円(税込2,178円) | 個人は記載なし/法人300円/枚(税込330円) | MEETアプリ | 運営会社 | あり |
| ENカード | 株式会社DANRO | 3,300円(税込)〜 | 記載なし | 記載なし | 運営会社 | 記載なし |
| eBizCard | 株式会社イー・アイディア | 2,000円(税込)〜 | 買い切り | ログイン後の編集画面 | 運営会社 | 名称なし(チームは見積り) |
| digime | digime. Inc. | 2,970円+送料350円 | 記載なし | 専用アプリ | 運営会社 | 記載なし |
| ENICA | 合同会社テイク・ワン | 100枚11,000円(税込) | 記載なし | リンク先URLを自分で変更 | 自分 | 記載なし |
| Till Card | 記載なし | 2,200円〜 | 0円 | 注文時にURLを指定 | 自分 | 記載なし |
| Blinq | 記載なし | 記載なし | 無料/Premium 9.99ドル | アプリ・Webダッシュボード | 運営会社 | あり(Business) |
表の見方と注意点
「URLの持ち主」は、かざした先のページがどこのドメインにあるかです。「記載なし」は公式サイトのトップや料金ページに記述が見当たらなかったという意味で、機能がないと断定したものではありません。導入前には最新の公式情報を確認してください。
各サービスの特徴を公式情報から短く
プレーリーカード(Studio Prairie)
買い切りで月額なし。公式デザイン3,980円から14,980円のものまで(税込)。編集はブラウザのマイページから行い、受け取る側にアプリは不要です。連絡先保存はワンタップ、Eight・Sansan・myBridgeとの連携が記載されています。法人向けのfor Businessは初期費用4,500円/枚(税抜)、月額は要問い合わせで、管理画面から一括作成・異動時の一括更新・退職者のプロフィール停止ができます。
Eight/My Eight Card(Sansan株式会社)
名刺管理アプリEightの中でデジタル名刺を渡せます。アプリは無料、プレミアムは月額600円または年額6,000円。QRコードでEightを使っていない相手にも渡せると案内されています(QRを使った渡し方はこちらの記事)。NFC内蔵のMy Eight Cardをかざすと、非ユーザーはスマホの連絡先に保存できます。カード単体の価格は記載なし。法人向けのEight Teamは月額19,800円(税抜)、10名まで無料で11名以降1名500円/月、年間契約です。
MEETタッチ名刺(MEET Co., Ltd.)
個人向けはオフィシャルデザイン2,980円〜、オリジナル6,980円〜。登録はMEETアプリで行い、かざすと名刺情報を相手のスマホへ登録できます。Sansan・Eight・Wantedly Peopleへの登録に対応と記載。for Businessはカード代(オフィシャル1,980円、税込2,178円)に加えて1枚あたり月額300円(税込330円)で、管理画面で一元管理し、交換回数を自動でカウントします。
ENカード(株式会社DANRO)
交通系ICカードと同じNFC技術を使ったカードで、公式デザイン3,300円、オリジナル4,400円、オーダーデザイン16,500円(税込)。ページは背景や文字色を変えられ、名刺管理アプリへのリンクも貼れます。月額・編集方法・法人プラン・連絡先保存は記載なし。紛失時の再発行は問い合わせフォームから受け付けます。
eBizCard(株式会社イー・アイディア)
買い切り制で、シンプル2,000円、ロゴ入りのビジネス3,500円(税込)、5枚以上のチーム購入は見積り。専用アプリは不要で、ログイン後の編集画面から編集すると即時反映されます。「法人プラン」という名称はありませんが、個人・法人どちらでも導入でき、全社導入の相談に対応するとあります。
digime(digime. Inc.)
公式カード2,970円+送料350円、オリジナルカード8,900円〜。編集は専用アプリから行い、過去に渡した相手にも自動で反映されます。読み取った情報は、受け取る側も専用アプリに保存する仕組みです。月額・法人プラン・URL形式は記載なし。
ENICA(合同会社テイク・ワン)
厚さ0.28mmの紙製NFC名刺で、100枚1セットから。スタンダードプランは100枚11,000円(税込・送料無料)。リンク先URLはあとから自分で変更でき、再印刷は不要です。プロフィールページの提供は記載がなく、見せたいサイトやSNSを自分で用意する形です。
Till Card
選べるデザイン2,200円、オリジナルデザイン2,800円で、ランニングコストは0円。注文時にカードへ埋め込むURLを入力する方式で、公式FAQにもX・Instagram・lit.linkなど自分のURLをコピーする手順が並んでいます。プロフィールページの提供、購入後のURL変更、法人プランは記載なし。
Blinq
アプリとWebダッシュボードで名刺を作り、QRコード・タップ・リンクで共有する海外サービスです。無料プランがあり、Premiumは月額9.99ドル、チーム向けのBusinessは1ユーザー月額6.99ドル(年払い4.99ドル、最低5枚)。HubSpot・Salesforceなどとの連携が記載されています。NFCカードの価格は記載なし。

選び方の6つの軸
機能表を眺めるだけでは決めにくいので、「あとで困らないか」という視点で6つに絞りました。
軸1 URLの持ち主は誰か
かざした先のページが運営会社のドメインにある場合、ページの表示はそのサービスの提供が続くことが前提になります。退会後にページが残るかは各社の規約で確認が必要です。自分のサイトやHTMLファイルにリンクしていれば、持ち主は自分です。配り終えたカードが何百枚もあるとき、この差は大きくなります。
軸2 ページの見た目をどこまで変えられるか
タイプ1は、テンプレートの中で写真・背景・色を選ぶ形が中心です。ブランドカラーやフォント、レイアウトまで合わせたい場合は、テンプレートの範囲で収まるかを事前に試してください。タイプ3はWebサイトと同じ感覚で1枚ずつ設計できます。
軸3 月額か買い切りか
個人向けは買い切りで月額なし、法人向けは管理機能の対価として月額が発生する組み合わせが一般的です。MEETタッチ名刺 for Businessは1枚あたり月額300円(税込330円)、Eight Teamは1契約月額19,800円(税抜)、プレーリーカード for Businessは要問い合わせ。導入人数と使用年数を掛け算して、総額で見比べてください。
軸4 相手の電話帳に連絡先が入るか(vCard)
vCardは、名前・電話番号・メールなどをひとまとめにして電話帳に取り込める連絡先データの共通形式です。この形式を渡せると、相手はアプリを入れずに電話帳へ登録できます。プレーリーカード・MEETタッチ名刺・My Eight Cardは連絡先への保存に触れていますが、他は記載がありませんでした。相手にアプリを求めるかどうかは、営業の現場では意外と効いてきます。
軸5 名刺管理ツール(Eight・Sansan)との連携
社内で名刺管理ツールを使っているなら、デジタル名刺側に連携のリンクがあるかを見ておくと、受け取った側がそのまま登録できます。プレーリーカードはEight・Sansan・myBridge、MEETタッチ名刺はSansan・Eight・Wantedly Peopleへの登録に対応と記載しています。
軸6 法人の一括管理
社員の異動・退職のたびに1枚ずつ編集するのは現実的ではありません。管理画面から一括で更新・停止できるか、交換回数などの数字が見えるかが法人導入の分かれ目です。プレーリーカード、MEETタッチ名刺、Eightの法人プランにはそれぞれ管理画面の記載があります。会社として名刺をデジタル化する進め方は、法人向けの名刺デジタル化の記事で整理しています。
目的別に考えるなら
個人事業主・フリーランス
1枚だけ持てばよく、SNSやポートフォリオへの導線が主目的なら、買い切りで月額のないタイプ1で十分なことが多いです。すでにlit.linkなどを持っているなら、カードだけを買ってリンクする形も選べます。
営業チーム
人数が多いほど、異動時の更新と交換回数の把握が重要になります。法人プランの月額と、名刺管理ツールへの連携のしやすさを軸に比べてください。相手にアプリを求めない設計かどうかも初対面の場では効きます。
経営者
経営者の名刺は会社の顔として長く使われます。見た目をブランドに合わせたいか、URLを自社の資産として持ちたいかで、タイプ1かタイプ3かが分かれます。1枚の印象を重視する方には個別ページ型が向いています。
店舗
店舗では「店のページにつながるカード」として使う場面が多くなります。Googleマップの口コミ、予約、LINE公式への導線を1枚にまとめ、レジ横に置く使い方です。リンク先が自社で管理できるページなら、キャンペーンのたびの差し替えも楽です。店舗での置き方や口コミ依頼の注意点は飲食店・店舗でのNFC名刺の活用方法に詳しく書いています。

導入前のチェックリスト
契約や購入の前に、公式サイトか問い合わせで確認しておきたい項目です。
- かざした先のページのURLは、どのドメインに置かれるか
- 解約・退会したとき、ページとURLはどうなるか
- デザインはどの範囲まで変更できるか(色・フォント・レイアウト・項目)
- 月額の有無と、人数・枚数が増えたときの計算式
- 相手がアプリを入れなくても、連絡先の保存までできるか
- 異動・退職時に、管理者が一括で更新・停止できるか
- 紛失・破損時の再発行の手順と費用
よくある質問
Q. デジタル名刺とスマート名刺、NFC名刺は何が違いますか。
A. 呼び名の違いで、指しているものはほぼ同じです。NFCは「かざして通信する技術」の名前、デジタル名刺・スマート名刺はそれを使った名刺サービスの呼び方です。
Q. 相手のスマホがNFCに対応していなかったら。
A. 多くのサービスがQRコードやURLでの共有も用意しています。プレーリーカードの公式サイトでも、読み取れない場合はQRコードやURLで共有できると案内されています。
Q. 法人で入れる場合、月額はいくらぐらいですか。
A. 公式に明記がある例では、MEETタッチ名刺 for Businessが1枚あたり月額300円(税込330円)、Eight Teamが1契約月額19,800円(税抜)。プレーリーカード for Businessは要問い合わせです。
Q. サービスが終了したら、配ったカードはどうなりますか。
A. URLが運営会社のドメインにある場合、ページが表示されなくなる可能性があります。自分で管理するURLにリンクしていれば、リンク先を差し替えて使い続けられます。契約前に規約で確認するのが確実です。
Q. 自分で作ることはできますか。
A. できます。NFCカードとページを自分で用意する方法は、デジタル名刺の作り方の記事で手順を紹介しています。
あわせて読みたい記事: スマート名刺・タッチ名刺・電子名刺の違い、デジタル名刺のメリット・デメリット
ミカタ名刺(MIKATA CARD)という選択肢
最後に、私たちスリーディープラスが提供しているミカタ名刺(MIKATA CARD)を紹介します。位置づけは、この記事でいうタイプ3「制作会社が作る個別ページ型」です。
券面のデザインも、かざした先のページも、Web制作会社の私たちが作ります。会社のロゴや色、いまお使いの名刺のデザインに合わせて作れるので、紙の名刺とデジタルの見た目をそろえられます。相手にアプリは不要で、「連絡先を保存」をワンタップするだけで、vCard形式で電話帳に登録できます。
ページのURLは、標準では弊社が発行するものを使いますが、オプションで自社ドメインでの運用にも対応しています。
コピーは「かざすだけで、味方がふえる。」。初対面の相手が、かざした瞬間に会社のことを知ってくれる。その体験を1枚ずつ丁寧に作りたいと考えています。詳しくはサービスページをご覧ください。

まとめ
デジタル名刺サービスは「運営会社のページ型」「名刺管理アプリ型」「制作会社の個別ページ型」の3つに分かれ、それぞれに向いている人がいます。選ぶときは機能の多さよりも、URLの持ち主・見た目の自由度・月額の計算式・相手にアプリを求めないか・名刺管理ツールとの連携・一括管理の6つを順に確認してみてください。
価格や仕様は変わりますので、この記事は地図として使い、最終確認は各社の公式サイトでお願いします。私は引き続き影から各サービスを観察し、変化があれば更新します。それでは、また次の巻物で。
出典
- プレーリーカード 公式サイト/for Business https://prairie.cards/ ・ https://prairie.cards/pages/for-biz
- Eight 公式サイト/Eight Team 料金/My Eight Card 発表(Sansan株式会社) https://8card.net/ ・ https://materials.8card.net/eight-team/pricing/ ・ https://jp.corp-sansan.com/news/2024/0423.html
- MEETタッチ名刺 公式ストア/for Business https://store.meet-meet.com/ ・ https://www.meet-meet.com/business-card/
- ENカード 公式サイト(株式会社DANRO) https://danroinc.com/en/
- eBizCard 公式サイト https://ebizcard.jp/
- digime 公式サイト https://digime.jp/
- ENICA 公式サイト https://p-r.jp/
- Till Card 公式サイト https://tillcard.jp/
- Blinq 料金ページ https://blinq.me/pricing